最近なんか話題になっているのがリールのハンドルどっち巻き問題だ。
最近釣りを始めたであろう初心者が右利きで右投げなのにリールのハンドルは右で巻いているのを見た人が「右利きなのに右でハンドル巻いてるwww」みたいなコメントを送っているのが癇に障ったのかそのコメントを晒して「右巻きでもちゃんと釣れます!」って言ってる感じである。
そこで今回はリールのハンドルどっち巻き問題について釣り歴30年の超ベテランが解説していこう。
ロッドは腕の延長
私が30年ほど前に読んだ釣り入門に書かれていたのが「釣り竿は腕の延長なんだよ」という記述。
元々、釣り竿が無かった時代は人間は糸にエサを付けて垂らして釣っていたと思われる。針が有ったかどうかは知らないけどザリガニ釣りとかタコ糸にスルメイカをつけて釣る事ができるので一番原始的な釣りはそういう釣りだったと予想できる。
そんな釣りをする時、人は利き手じゃない方でわざわざ糸を掴んでエサを操作していただろうか?確実に糸を持つ手は利き手であったはずだ。
どこかのタイミングで木の枝に糸を付けた方が遠くの獲物を狙えると気づいて竿を使うようになっただろう。そのタイミングでも利き手で竿を操作している。江戸時代の絵にも右手で竿を持ち釣りをしている姿が描かれている。
https://museum.city.fukuoka.jp/exhibition/tsuri-douraku/midokoro.php
そう考えると利き手で竿を持ち、操作するのが古からの使い方と言えるわけである。
右利きで右ハンドルでも魚は釣れる
ロッドは腕の延長なのだが別に利き手じゃない腕の延長であっても問題ない。右利きであっても左手でご飯を食べることは出来る。箸を使うほどの複雑な操作をしない釣りならば普通に利き手と逆で操作しても問題はない。
逆に、ハンドルを巻く速度や回転の安定性が重要性を増すような釣りの場合はハンドルを利き手で持ったほうが良い場合がある。トラウトをスプーンで狙うような釣りの場合はロッドでの操作はほとんど無く、リールを回転させる安定性の方が重要でハンドルで当たりを取り、巻き合わせを行うので右で巻く人もいるだろう。
ルアー釣り以外でも磯釣りなどはコマセを利き手で投げる必要があるので必然的にロッドを利き手と反対側で持つ必要があったりする。
船釣りとかの場合はロッドの操作というよりもハンドル操作の方がメインになってくるし、電動リールを扱うときも利き手で操作する方が多いので利き手でハンドルを巻くことになる。
もちろん最近流行りの船でのライトゲームに関しては利き手でロッドを使うことが多いので利き手と逆にハンドルがついていることが多くなっている。
繊細な釣りは利き手でロッドを操作するので利き手と反対側にリールのハンドルが来るのが理想
ハンドルどっち側問題の結論として私が考えているのは、繊細なロッドアクションが必要な釣りに関しては利き手でロッドを持っていないと釣れない魚がいるから利き手と反対側にハンドルがあるべきだということ。
どういう釣りかと言えばバス釣りは特に繊細なロッドアクションが必要となるためワームをシェイクするような釣りの場合に関しては利き手で操作する。私などは右利きなのでスピニングリールはすべて左ハンドルとなっている。
右利きだけど左でロッドを使っても釣れるっていう人もいると思う。確かにブラックバスは貪欲な魚なので繊細なアクションが無いと絶対に釣れないか?と言うとそんなことはないし、釣り方によっては大雑把な釣り方でも全く問題なくでかい魚が釣れることはあるだろう。
ただ、トッププロが右利きで右巻きかどうか確認してほしい。大会で上位成績を残すようなプロはまず間違いなく繊細な釣りをする時、利き手でロッドを操作し、ハンドルを利き手と逆で使っている。
とあるトッププロのインタビュー記事で書かれていたのだが、右利きで右巻きのリールを使うことはよくあるけどそれは腕が疲れて休憩を入れたい時に使うと言っていた。
もちろんバス釣りでもハードルアーを安定して巻く釣りの場合は利き手でリールを巻いた方が安定して巻くことが出来ることから巻物を右巻きで使う人が多い。
時と場合によって使い分けるのが正解ということだろう。
私の場合は全部左巻き
釣り歴30年のうち25年ぐらいバス釣りをやっているので左巻きに慣れきってしまって、もはや右で巻くなんて選択肢がもうなくなってしまっている。
右で投げて左で巻く方が持ち変える手間が無くて楽だから。
デメリットが一日中右で投げて右でロッドを持ち続けるのが疲れるぐらいなので、今更利き手側のハンドルのリールを必要と感じない。
ハンドルは利き手側か逆側か?のまとめ
結論としてはどっちでもいいけど繊細な釣りをする時は利き手でロッドを操作するのが正解。
具体的に繊細な釣りって何?って言うと超ハイプレッシャーな釣り場で天才的な頭脳を持つバスを釣るために命を吹き込むシェイキングをしなければ食わせられないと言うような釣りや、信じられないぐらい繊細なアタリをロッドでビシバシ掛けていくカワハギ釣りとか、0.3グラムのジグヘッドを潮に流して繊細すぎる一瞬のバイトを掛けていくジグ単のアジングとかが繊細な釣り。
こういう繊細な釣りは明らかに釣果が変わると思うので利き手でロッド操作をした方がいいと思う。
そんな繊細な釣りじゃなきゃ別に利き手にこだわらなくても自分のやりやすい方でやって問題なく釣れる。