サビキ釣りとは、ファミリーフィッシングの代名詞であり、初心者の釣り王道。
擬餌針が5個くらい枝になっている仕掛けでコマセにアミエビを使う。
基本的にエサに触ることなく釣りが出来るのでエサの触れない女子でも子供でも誰にでも出来るお手軽な釣りだと言える。
釣れる魚は多種多様で、アジやサバ、イワシがメジャーであるものの、タイもヒラメもマグロやカツオもこの仕掛けで釣れる。
もちろん大物を狙う場合はそれなりに強固なタックルに太い号数の糸を使わなければならない。
誰にでも簡単にアジやサバが釣れてしまう素晴らしいサビキ釣りをエンジョイするコツを紹介しよう。
目次
ターゲット紹介
サビキ釣りでは何の魚がよく釣れるのか?ターゲットについて紹介していきます。
イワシ
一番ポピュラーでシーズンになればどこにでもいて一番良く釣れる。
正確にはカタクチイワシ(アンチョビー)、ウルメイワシ、マイワシなどの種類に別れる。
漢字で鰯と書くように非常に弱い魚なので鱗を手で取れたり内蔵もかんたんに取り除けるのでさばくのが楽。釣りたては刺し身が美味しくこの味を楽しめるのは釣り人だけの特権。
アジ
一番の人気者がアジ。小型の豆アジはまるごと素揚げなどで美味しく、中型もフライで美味しく、大型は刺し身でも美味しい。とにかく何をしても美味しいこの魚はサビキのメインターゲットになる。
引きもそこそこよく引いて楽しめるのも人気の理由。
サバ
非常に引きが強いのが魅力。サビキで釣れるサイズは豆サバサイズや小サバサイズが多いが投げサビキなどで大型のサバを狙えたりする。
引きが強くて横に走る性質があるので隣の人と絡まりやすく仕掛けを上げても暴れまくり絡まりやすいので注意が必要。走らないように強引にやり取りするべし。
その他
サビキ釣りではいろいろな魚がつれてとにかく何がかかるかわからないのも楽しさのポイント。タイの子供やスズキの子供なんかもよく釣れる。
ただし、招かれざる客も時々釣れてアイゴ、ハオコゼ、ゴンズイなどの毒針を持った魚がかかった場合は触れずに速やかに糸を切って海に返そう。刺されてしまった場合は40度ぐらいのお湯で温めると痛みがマシになる。
サビキ釣りに必要な道具
- 竿(ロッド)
- リール(ライン)
- 仕掛け(サビキ)
- コマセかご(重り付き)
- ハサミ
- 魚つかみ
- 水汲みバケツ
- タオル
- クーラーボックス(氷・保冷剤)
- ウェットティッシュ
- ジップロック(魚を入れるなど)
- 懐中電灯(夕方から夜までやる場合)
他にはゴミ袋、帽子、サングラス、虫除けスプレー、上着、日焼け止め、軍手など必要に応じて持っていこう。
近くに自販機が無いところなどでは必ず飲み物を持っていくこと。
サビキ釣りの竿
竿は基本的に磯竿がいい。長さは3~5メートル。
サビキ用の竿というのはあまり見ないが年に1回か2回しかしないよって方は仕掛けもセットになった2000円ほどのお徳な奴を買ってもいい。
2回くらいは使えるだろう。
手入れ次第で10回くらいまで使えるかもしれないが糸は100%1年持たないレベル。
長くやりたいなら5000円以上の竿を買っておくのをおすすめする。メンテナンス次第では長く使える。
参考:ダイワ(Daiwa) リバティクラブ 磯風 1.5-53
サビキ用のリール
サビキ用のリールと言うのも特に無いが、糸付きで500円~売っているのでこういうのを買えばいい。
この糸は一応付いてるってレベルで信用に値しない糸であることは忘れてはならない。
それなりの魚を釣りたいなら、ちゃんとした糸を買って巻き変えておくのをおすすめする。
参考シマノ(SHIMANO) 12 NEW エアノス C3000 3号糸付 028792
サビキ釣りの仕掛けについて
サビキといってもかなり色々な種類のものがあるので何を選んだらいいのか迷ってしまうかもしれないので私の経験から少し紹介しておこうと思う。
サビキ仕掛けの選び方
サビキ仕掛けの選び方なのだが釣る魚によって異なってくる。
一般的なアジでも豆アジと呼ばれる春頃に釣れる5〜10センチまでの小さなアジと鬼アジと呼ばれる30センチを超えるアジとでは全く異なる仕掛けを使わなければならない。(小さい魚用仕掛けで大物がかかることがあるが逆はない)
その時釣れている魚を調べて豆アジなら豆アジ用、小アジなら小アジ用、大アジは大アジ用と仕掛けを選んで買う。
何が違うのかというと針のサイズと糸の太さが違う。大きな針が付いた大アジ用の仕掛けを豆アジの前に垂らしても針が口に入らず全く釣れないか釣れても口に針がかかっていない可能性が高い。
逆に豆アジ用の仕掛けを大アジに使うと、かかった瞬間に針が切られしまう可能性が高い。小さい針は細い糸にしかつけられないので脆いのである。
サビキの種類について
次にサビキの種類について細かく説明していく。
ピンクスキンサビキ
基本はピンクスキンから。
これは結構実績があるので最初はピンクスキン。
ピンクスキンで注意したいポイントは結構劣化が早い素材なのでなんか縮んでないか?を確認。
売れている大型釣具店なら品物の回転が速いので、まずそういうことは無いが小さな漁港の近くの釣具店はたまに劣化してボロボロなやつを置いてることがあるので注意。
スキン系では緑とか白とかの他の色もあるがピンクで釣れなかった時試してみるといい。
緑は割りと万能。
ハゲ皮サビキ
これもよく釣れる。
ハゲ皮サビキは非常に丈夫で、ピンクスキンだと釣りすぎるとちぎれることがまれにあるが、ハゲ皮サビキはまずない。水に入れると柔らかくなるのでヒラヒラと非常にナチュラルに漂う。
ただし、アピール度は低いので高活性時には釣り負けることもある。
ピンクスキンにすれている時にやけに釣れることもあるので一つあるといいかもしれない。
さらに、ピンクスキンのように針にエサを付けられなくもないので活性が低い時や、すれている時にはアミエビをつけて投入できる。
この方法はめっちゃ釣れるのでおすすめ。
カラ針サビキ
これはその名の通りヒラヒラしたものが全く無い仕掛け。
針のきらめきという微妙なアピールだけで誘う。
微妙すぎてあまり売っていない。
すごくすれた釣り場でアミエビを針に付けて誘うように持っていてもいいかもしれない。
トリック仕掛け
割りと新しいジャンルの仕掛け。
アミエビを針に付けて釣るやり方の進化版で自動で針にアミエビを装着できる。
エサを装着するときは、
こういう道具にアミエビを入れて使う。
サビキ釣りの仕掛け2・アミカゴ
アミカゴには上につける重りなしタイプと下につけるオモリ付きタイプがあるが私はオモリ付きタイプをおすすめする。アミエビが非常に出やすくて仕掛けがシンプルなので絡まりづらい。重りなしタイプはアミエビが出づらいのでアミエビの消費が抑えられるという点はメリットか。
プラスチックタイプアミカゴ
一番安くて万能なやつ。安いだけがとりえのアミカゴ。
金属製タイプアミカゴ
金属製の何がいいの?って思うでしょう?
プラスチックより網目が大きく作れるので抵抗が少なくてエサが出やすい。
その他にも空気を抱き込むので泡をプランクトンだと思った小魚が寄って来たりしてエサ無しでも釣れたりするすごいやつ。
サビキのコマセ
コマセは冷凍アミエビブロックを使えばいい。
大と小がある。
小さいやつなら店にもよるが300円〜400円くらいで買える。
大体1人で使うと3時間ぐらいでなくなる。
釣れない時はもうちょっと持つけど釣れるときはもっと早くなくなる。
私のような貧乏人はアミエビブロック小を買ってパン粉(業務スーパーで120円ぐらい)を混ぜてかさ増しして使うことにより小でもコマセブロック大以上のボリュームにしている。
最近わかったのだが場所によってはパン粉のみで十分アジが爆釣する。コマセの匂いが手について臭くて嫌って人はパン粉のみでやってみるのもおすすめだ。
衝撃の事実を知ってしまった…。アジはパン粉だけで普通に釣れる…。 pic.twitter.com/Phqtma3Q29
— 釣活🐟 (@shakapan) September 16, 2023
最近は常温保存できて匂いもほとんどしないコマセが売られているのでそういうのを利用するのも有りだろう。アミエビ以外の集魚材も配合されているので値段は割りと高いがそれなりに寄せる力は強い。
快適ファミリーフィッシング三種の神器
サビキ釣りはファミリーでやることが多いと思うのだが、そうなると魚が触れないとか子供が飽きて遊び始めるとか色々な問題が起こってくる。そんな時に大事なファミリーフィッシング三種の神器を紹介しておこう。
魚つかみ
できるだけ大きい物がつかみやすい。ヒイラギやメゴチなどのヌルヌルがすごくてつかみにくい魚やゴンズイやアイゴ、オコゼなどの毒刺フィッシュをつかむのにも大活躍なので必須アイテム。
開口部が広く開くタイプはキャッチがスムーズなので手返しが良くなる。100均でも買えるけど頻繁に使うなら高いやつを買っておいたほうがよいだろう。他の釣りにももちろん使える。
スプーン
エサを詰めるために使うスプーンも非常に重要。
何故か?手でコマセを触るととても匂いが取れにくいからである。子供の場合色んな所をコマセの付いた手で触る可能性もあり車の中がとんでもない匂いになる可能性がある。コマセは絶対にスプーンでしか触っちゃダメと言っておこう。
サビキのかごは小さいので小さめのスプーンが良いがおすすめは専用のスプーン。細長く非常に使いやすい。
水くみバケツ
子供は最終的に釣りに飽きる可能性が高い。そんな時は水で遊ばせておくのが良い。ということで水くみバケツは魚入れる用と子供が遊ぶ用に2個買っておこう。
小さめの水くみバケツなら子供でも自分で水を汲み上げる事ができたりするのでおすすめ。(ダイソーのは大人でも持ち上げるのが辛いほど水が入るのでオススメできない…)
サビキをする場所
これが一番重要。
おすすめは海釣り公園。
何故か?ちゃんと魚が集まるように底に漁礁が沈められてるから。
それに潮の流れ的にいい場所にあるのが海釣り公園なのだ。
ちゃんと魚が釣れるので最初はここに行くのをおすすめする。
時期的に釣れない時もあるので釣れているかどうかはカンパリなどのホームページや新聞の釣り欄などで確認しておくといい。
海釣り公園以外では普通の漁港や防波堤で人が多い所へ行ってみるのもいい。
人が多いということは釣れているから。
コマセが効いていて魚も集まっている。
場所によっては車を横付けできる所もあって子どもや嫁は飽きたら車で寝かせておくという事もできる。
基本的なサビキ釣りのやり方
ごく普通な方法を説明すると、
- サビキ仕掛けを用意する。サビキとアミカゴがあれば、後は釣竿とリールがあればいい。
- パッケージを開けて道糸側の方の金具に糸をつなぐ。結び方はクリンチノットで。
- 仕掛けを引き出し、下にアミカゴを付ける。これで仕掛けは完成。簡単すぎて涙が出る;;
- アミカゴの中にコマセを入れる。チューブタイプだと手が全く汚れない!
- 港から海の中へ投入!底まで沈めるとアジとか中層だとイワシとかサバとかが釣れる。テクニックはエサがカゴから出ていくように時々竿を上下させてエサと疑似餌が一緒に漂うようにイメージすること。
大体このような流れとなる。魚の群れが入ればすぐ釣れる。朝と夕方はよく釣れる。一番難しいところは魚を素手で触れるか!?くらいかな。
釣活的サビキ釣り応用編
エサなし前提の場合はメタルジグを下につける・・・魚のスイッチを入れる効果がある。朝夕まずめなど状況によってはエサ無しでも問題なく全部の針にかけることが出来る。
アジを狙うなら重いオモリを・・・上の層でイワシやサッパをかけないために沈みを早くする必要がある。
出来ればがまかつ(釣具ブランド名)の仕掛けを・・・がまかつはなぜか長持ちする。なぜかはよくわからない・・・。玄人好み?
人が多い釣り場の場合コマセはいらない・・・コマセ無しでも隣で撒くから潮の流れで問題なくコマセが効いてる。海の汚染を防ぐためにもこれ大事。ただし全然アタリが無いなら素直にコマセを使おう。
おき竿にするとなぜか良く来る・・・・手に持って釣りをせずに竿を一旦地面においてしばらく待って竿先が引き込まれたら巻き上げるという釣り方。これは完全なオカルトだが殺気が伝わるなどの超自然的要因が原因か?
ファミリーフィッシングにおすすめのサビキ釣りまとめ
サビキ釣りは非常に簡単で子供から大人までだれでも楽しめる釣り。初夏ぐらいから秋の終わりぐらいまでは楽しめるので是非とも家族サービスにサビキ釣りをやってみることをおすすめする。
こんな簡単なサビキ釣りだがたまに回ってくる良型のアジは引きが非常に強く私のような何十年も釣りをやっている人間ですら非常に面白く、更にアジは釣りたてを刺し身にして食うのがめちゃくちゃ美味いので毎年必ずサビキ釣りをやっている。
サビキ釣りで注意したいことは毒針を持った魚には絶対素手で触れないことと、釣りが終わったら出来る限り竿やリールについたコマセをちゃんと洗い流しておくこと。コマセが腐敗すると非常に臭く中々取れないので注意が必要。