2015年に新しくなったニューツインパワーを使ってみたのでインプレッションを書いてみる。
簡単な2015年モデルのツインパワー説明
このリールの特徴は何と言ってもハガネボディーという堅牢さを売りにしたコンセプト。HAGANEギアは通常のリールより2倍強いギアでどんな大物にも負けないパワーがある。またこのギアに関してはマシンカットではなくものすごい圧力をかけた特殊な成型方法を使っていて通常のマシンカットよりも精密で耐久性が高い。
詳細はシマノのサイトからご確認を。
今回購入したモデル
今回購入したのはライトショアジギングなどにバッチリ使えそうな4000XG。
外観
鉄壁の防水というだけあって昨年のステラ同様オイルインジェクションが廃止されている。ギアの位置を変えて重心をロッドに近づけたのも14ステラと同様の設計。
ネジが特殊形状のヘクサロビュアになっていてそう簡単にはばらせないような形になっている。メンテナンスはメーカーへのオーバーホールが基本ということかもしれない。あとはアンチリバース解除スイッチが無くなっている。
ステラと比較してみる
持ってみた感じで言うとステラの方がとても軽い。巻いてみた感じでもステラがとても軽くて滑らか。値段が倍以上違う製品を比べてみること自体ちょっと意味が無いと思うのだが・・・。
見た目はハンドルからボディー、ドラグのつまみと非常にそっくり。スプールの装飾が違うのと色ぐらいしか違わない。見た目派の人は迷わずツインパワーを買うといいと思う。
旧ツインパワーと比較してみる
今回C2000番を借りることが出来たので比較用に私の持っている旧ツインパワーと並べてみた。
見た目は完全に違う物になっているが持ってみた感じはほとんど同じ。小さい番手だと剛性の強化による重さの違いは解らないレベル。
ただ、回してみた感触なのだが旧ツインパワーも非常に滑らかで管理釣り場などでは大満足でリトリーブが行えていたのにこの新ツインパワーは比較にならないほどの感動的な滑らかさ。おそらく一度新ツインパワーを使ってしまうと旧ツインパワーはもう使えないレベルの違いである・・・これほど良くなっているとは思わなかったので正直驚いた。
使ってみた感想
ロッドはアブのNEW SEA DRIVER(ニューシードライバー) NSDS-96M-PW。10〜40グラムまで投げることができるのでライトショアジギングに使っているモデル。
バランス的に4000番ならちょうどいい感じ。
まず、準備段階のことなのだが、ラインをセットしたらかなりの正テーパー。正テーパーというのは巻いたラインがスプールの前に行くに従って細くなるような事を言う。ダイワは前に行くに従って太くなっていく逆テーパーが採用されている。
どちらがいいというのは色々な意見があるが私はダイワが逆テーパーを提唱してから逆テーパー派になり、スプールを支えているワッシャーを外すと普通のリールも逆テーパーにできるということから持っていたリールを全て逆テーパーへしたくらい逆テーパーがトラブルが少ない良い形だと思っている。
今回はこのリールを通常使用した場合のインプレッションをしたいと考え逆テーパーにはしなかった。ただ、初期状態で巻くとあまりにきつい正テーパーであったためワッシャーは一つ外して巻き直している。それでも若干の正テーパー・・・。テーパー無しの状態にしたい場合はワッシャーは2個抜いたほうが良さそう。
(正テーパーでも今はAR-Cスプールなのでそう簡単にはトラブルは発生しないと考えられる)
兵庫突堤でマイクロベイトパターンのシーバスを狙いスピンテールジグを巻いてみる。
スピンテールジグはかなり巻き抵抗の強い部類のコアマンPB30を使う。
巻いてみた感想は普通。いい意味で普通に巻ける。ハイギアであるため結構重い巻き心地なのであるが全く不安感のない安定した巻き心地。これこそHAGANEボディーのツインパワーの巻き心地と言える安心感抜群の巻き心地。
バイブレーションやメタルジグを巻いても不安感なく安定して巻ける。2時間ほど色々なルアーを投げ特にアタリはなく実際に釣れたのはサビキの仕掛けと大型のなまこだけだったのだが非常に使いやすいリールだという感想を持った。
ツインパワーは1世代前のステラと同等レベルのリールというようなことをかなり昔ミラクルジム氏の製品レクチャーで聞いた覚えがあるのだがこのツインパワーに関しては全くそんなことはなく独自の進化を遂げた「ツインパワー」というひとつの個性的なリールだと感じる。
堅牢なメンテナンスフリーの長く使えるコストパフォーマンスの高いリールが欲しいという要求にはベストマッチしたリールだろう。
あともう一つ良かったと思うポイントはグリップの滑りにくさが大幅にアップしていること。グリップ力がまして非常に巻きやすくなっている。
このリールのマイナスポイント
ただ、その分犠牲にしたものもあり、重さは明らかに最近のリールと比べるととても重い。繊細なアタリを取って積極的にかけていくような釣りでは大きなデメリットになりえるかもしれない。
他、このツインパワーは非常に滑らかな巻き心地であるのだが、ステラと比べると非常に大きな差を感じる。より軽い最高の巻き心地を求めるなら別のリールを探したほうがいいかもしれない。このリールは重厚感のあるトルクフルな巻き心地を約束したリールなのであってより軽い巻きやすさは追求されていない。巻き続ける釣りには非常にいいリールだがエギングのような常に巻かないような釣りには他のリールがあっていると私は感じる。
あとついてくるリールの袋が安っぽい。ステラはちゃんとしたリールポーチなのにツインパワーは・・・。前のモデルはそれなりにちゃんとしたクッション性のあるカバーだったのだが2015モデルはしょぼいのでちゃんとしたやつを買ったほうがいいかもしれない。
(右に比較用のステラのリールケースを置いてあります)
15ツインパワーの総合評価
総合的に評価してかなり昔買ったツインパワーMG3000番の乗り換え機としては私は満足できるリールだと感じた。ライトショアジギングやパワーの必要な釣りにはマッチすると思う。40グラム程度のメタルジグを巻きやすく、デカイ獲物がかかった時にも安心して巻けるHAGANEギア。
(追記、結構大物の青物をゲットしたが何の心配もなくやり取り出来る最高のリールだということがわかった。ドラグも巻きやすさも最高クラス。)