ナイロンラインとかフロロカーボンラインって色々あるけど大体それほど違わない。
いいラインだと巻き癖がつきにくいとか平行巻きになっているとかはあるけど大体めちゃくちゃ違う感じにはならない。
ナイロンは柔らかくて使いやすいけどアタリがわかり辛いとか吸水性と紫外線による劣化を気をつけること、フロロは固くて巻き癖がつきやすくてトラブルがすごく多いけど根擦れに強くてアタリがわかりやすい。
大体イメージとしてはこんな感じ。
ただ、PEラインは製品によってかなり違う。
よく見て買わないとずいぶんと釣りに差が出てくるのでちょっと色々使ってみた経験者として少し知っておいて欲しい知識を書いてみようと思う。
目次
PEラインの選び方の基本知識
4本撚り?6本撚り?8本撚り?どれがいいの?
まず、最初に思うのがこの疑問。
率直に言うと8本撚り最高です。
ただし、値段が高い!びっくりするぐらい高い!いいものだと100メートルで平気で8000円とかする。ただその値段に見合った価値があるとは思う。
撚りの本数が性能の差に直結すると言っても過言ではない。耐久性も高く月2回くらいのシーバス釣行だとうまく使えば2年は使える。最近では12本撚りなんかも出てきていて更に技術力が向上している。
なぜ、撚りが増えると値段が増すのか?
そもそもPEラインというのはすごく細い原糸を原料としたラインで、例えるならば黒髪ロングの女性の髪の毛。
そのままだとサラサラでふわふわなので束ねないと糸として使用出来ない。
だから三つ編みのように編んであげるのだ。その本数が4本で編むのか6本で編むのか8本で編むのか。
もちろん8本で編もうとすると非常に高度な技術が必要になる。それに編むことで短くなるので編む本数が増えれば増えるほど高価になってしまう。
代表的な製品は、ゼナックのZEKSやよつあみのG-soul PE、バリバスのアバニ シーバスPEなど。
コーティング剤で固めたパターン
4本撚りもしくは編まないで固めたパターンのやつ。言ってみれば髪の毛をジェルとかムースで固めたようなイメージ。
このタイプは編まないもしくは少しの本数での撚りなので非常に安く作る事が出来る。高いイメージのPEラインがフロロカーボンラインよりも安いくらいの価格で売られている。
メリットとしてはラインにハリがあるためPEラインのこしの無さによるトラブルは少ないし、コーティングによりPEラインの弱点である耐摩耗性能もそれなりに高い。
ただ、このパターンのやつは使えば使うほどラインの断面が楕円になる。言ってみればきしめんみたいな断面になるわけ。
こうなると水流や風の影響を受けやすくなり飛距離や感度、操作性などあらゆる面でマイナスになる。どんどん糸よれが酷くなっていくのが手に取るようにわかる。コーティング剤が劣化すれば使い物にならないので耐久性は低い。
強度的には悪いわけではなく評価は個人の好みによるが私を含め私の周りではあまりこのタイプを指示する人はいない。
ただ、安くてそれなりのものが手に入るので初心者の方や、エギングのシーズンだけなど1シーズンだけPEラインを使うという人にはこのタイプでも問題ないかもしれない。
デュエルのスムーズやバークレーのファイヤーライン、シマノのパワープロ(4本撚り+コーティング)がこのタイプの代表製品
扱いやすい高比重タイプ
比重に関してだがPEラインは比重が水よりも軽いのが当たり前だった。
この図のように他のラインは沈むところがPEは水に浮くため底を上手く攻めるのが苦手で強風が吹くと風で流されやすいという弱点があったのだ。
だが、その問題を解決するべく登場したのが高比重タイプのPEライン。エギングなどシビアに底を攻めないと釣れない釣りや、バスフィッシングのようにワームに命を吹き込むアクションが必要な釣りにおいてラインの操作性は非常に重要になってくる。
通常0.98の比重であるPEラインの比重をナイロンラインに近づけた比重1.1以上の商品や最近では更に比重の高い1.25以上のエギングラインも商品化されている。
強風で悩まされているアングラーは高比重タイプのPEラインを試してみると良いかもしれない。
例:
豆知識:マーカー付PEラインは歯の鋭い魚に切られる
タチウオやサゴシといった歯の鋭い魚が泳ぎ回っている時に青い色付きのラインで白いマーカーが1メートルおきに入っているようなタイプを使うとその白いマーカーにバイトしてきた牙によってラインがスパスパ切られまくる事がある。
カラーのPEを使う船釣りでこの状況になりやすく夜釣りでは白が目立つのか特に多い。私は船用の色付きラインをタチウオに使ったりしているが青のようなコントラストのはっきりする色の部分で切られやすい。
タチウオやサゴシが釣れている時は白一色とか濃い色ではないPEラインを使うのが良いだろう。
魚種別PEラインのサイズ(号・ポンド)の選び方
(※筆者の場合。参考までに)
- ブラックバス:【スピニング】0.2〜0.6号、6〜18ポンド、【ベイト直結】3〜5号、60〜100ポンド(あわせ切れ、障害物との摩擦を考え太めを使用する)
- シーバス:0.6〜1号、12〜20ポンド
- エギング:0.5〜0.8号、8〜16ポンド
- ショアジギング:1〜3号、20〜60ポンド(ヒラマサ・GTの場合は3〜5号以上)
最近のPEラインは非常に性能が上がっており、さらにリールのドラグ性能も上がっているため昔の感覚よりも細めを使用するようになっている。メインラインの太さよりも根ズレにさらされるリーダーの太さの方が重要。
PEラインの選び方のまとめ
PEラインは初心者が選ぶと変なPEラインを買ってしまいがち。もう廃盤になってしまったが昔のコーティングタイプのPEラインなどかなり酷く、2回ぐらい使うとラインが潰れてしまい使えるレベルじゃなくなるようなラインもあった。
そんな私がおすすめするのはやっぱり高くても多本撚りのライン。
ルアー専用のはちょっと高すぎると言う方は船コーナーにある連結された船用PEラインを切ってもらって使ってみるといいかもしれない。
私の元同僚はシーバスでもエギでも何でも船用の色分けされたPEラインを使用していたが全く問題なく使っていた。
8本撚りのラインだとエギングみたいにハイシーズンしか通わない釣りなら4年くらい巻き替える事無く使用出来ているので結果として安くなる。
長く使うのならばPEラインは高いやつを買うことをおすすめしたい。
おすすめPEライン
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