クロダイのトップウォーターゲームは2004年くらいからジワジワと人気の出てきた釣り方で、クロダイがシャローに定位する5月~11月くらいまではコンスタントに釣果を得ることの出来る釣り方である。
基本的にクロダイの意識がベイトフィッシュにいっている時に非常に効果のある釣り方であるが、このページではそんなトップでのクロダイ攻略について詳しく紹介していこう。
目次
時間帯・タイミング
チヌをトップで釣ろうと思うと一番確率が高いのは朝マズメ。朝マズメは非常にチヌの活性が高くトップに出やすい時間帯となるので、どうしてもチヌをトップで釣りたいという時は夜明けの30分前ぐらいから釣りを開始するのをおすすめする。
特に朝マズメの潮位が低くなっているタイミングだとトップで釣れる確率はかなり上がる。
ただ、潮の動くタイミングやベイトフィッシュの有無など条件が揃えば真っ昼間でも問題なく釣れることもあるので朝しかダメなわけではない。昼の12時前後が一番釣れる日もある。
ポイント
クロダイをトップで狙う場所についてだが、基本的に流れのあるシャローがいい。
流れのある場所には活性の高いクロダイが群れている確率が高いからだ。
例として挙げるとすれば、インレット(流れ込み)、流れの当たるテトラ帯、防波堤など。ベイトフィッシュが絡めばかなり状況は良くなる。
気をつけて欲しいのが足元に隠れる場所がある時は足元でも食ってくるということ。トップウォーターというルアーはかなり魚を引き寄せる力が強いのでかなり水深がある場所でも状況によっては飛び出してくる。
防波堤のような縦のストラクチャーには、よくクロダイがつくので護岸沿いはかなりいいスポットである。
ただし、ベイトフィッシュがいない時や潮が止まっている時などは、クロダイが群れているのが目視できてもトップで釣る事は中々難しい・・・。
見えチヌがいてトップで釣れない時は、フォローにワームを落とし込むと食うことがあるのでイガイタイプのワームなどで攻めてみるのも有り。
トップが釣れないタイミングとは?
ベイトフィッシュが全くいない状況だとかなり難しくなる。ベイトフィッシュを食っていないチヌはカニやエビ、貝などを食っていることが多く表層を基本的に見ていないので魚がいても中々トップにでない。
他、流れが無い時や完全に無風で水がクリアな時などはかなり難しいと言える。
ただし、見えないだけで水中には流れがあったり、ベイトフィッシュが沖目にいたりする状況もあるのでとりあえずやってみると意外と釣れたりする。
ルアーについて
チヌをトップで狙う時によく使うのがペンシルとポッパーだが、他にも金属のペラがついたスウィッシャーやジタバグなどのノイジーなどもよく釣れる。
ポッパーやノイジータイプの音が大きいルアーは広い場所から魚を集める力が強いがその反面すぐに飽きられてスれてしまいやすい。反応が悪くなっったなと思ったらナチュラルなペンシルを使ってフォローをするとあっさり口を使ったりするので様々なタイプのルアーを持っていくほうが良いだろう。
大きさについて
基本的に大きさはベイトフィッシュに合わせたサイズが食わせやすいがお腹をすかせているチヌはかなり大きなルアーでも獰猛に襲いかかってくることがあるためアピール力や飛距離を重視して大型のルアーを使うのをおすすめしたい。反応があっても食い切らない時に小型のタイプに切り替えて食わせる。
また、居場所が明確な場合はスれさせないために小さなタイプのルアーを使ったりもする。
カラーについて
カラーは見やすいカラーがおすすめ。ルアーがどこにあるか見失ってしまっては反応を確認できなくなってしまうし、ルアーにラインが絡んで動きが死んでる時にすぐに回収する必要があるからである。
おすすめは蛍光オレンジや蛍光ピンク、イエローなどの原色系。目立つルアーでチヌの反応を確かめて反応が悪ければ色をナチュラル系に変えるなどすることが多い。移動しながら釣りをする時はずっとオレンジを使ったりする。
トップでのチヌの釣り方
トップウォーターの操作法で重要なのが食わせの間を与えてやること。
ロッドアクションでチョンチョンとルアーを動かし、必ずラインにたるみを作ること。ラインがたるめば魚が食ってきた時に吸い込まれやすくなるからだ。ラインが張っていると食ってきても、全く口に入っていかないためほとんど乗らない。
ルアーを通すコースについてだが、クロダイが潜んでそうなポイントを見つけたらそのポイントの沖にキャストしてルアーを通す。
ポイントに直撃しても警戒して食ってこないか、追ってくるものの食うタイミングが無いため足元で引き返してゆくことになる。食わせる場所まで計算しないとバイトに持ち込めないのである。
基本的に昼間はルアーを見切られないようにポーズはとらず連続したアクションで攻めるが、逆に夜は魚がルアーを見切りにくく、止めておいた方が乗りは良くなるのでポーズは長めにとるのがよい。
ポッパーの操作法
ポッパーはルアーにカップがついているため、スプラッシュ(水しぶき)を起こしやすい。この水しぶきは魚の活性を上げるのに役に立ち、ルアーの大きさに対して非常に大きくアピールできる。
音が大きければ大きいほどアピール出来ていいだろうと思うかもしれないがナチュラルさを重視した方が食わせることが出来る。あまり大きすぎる音は逆効果となる場合もある。
ポッパーのメリットは移動距離を抑えることが出来ると言うところで、ピンスポットを長く攻めることが出来る。ネチネチと首を振らせて魚を引きずり出すというテクニックで攻めることが出来るのがポッパーの良さでバイトも他のトップよりも乗せやすい。
ペンシルベイトの使い方
ペンシルベイトは非常にナチュラルなシュルエットで投げて流すだけでも釣れるルアーである。警戒心が強いと思われる状況などではペンシルベイトに分がある。
あとはペンシルベイトのほうが広範囲を手っ取り早く攻めることが出来るところがメリット。駆け上がりが続くエリアを短時間でテンポよく釣っていく場合などはペンシルベイトの出番となる。
スウィッシャーの使い方
スウィッシャーはプロペラのついたルアーである。
プロペラは魚の活性を上げる音を出すことが出来る。なぜあんなキュルキュルとかシャラシャラしたプロペラ音で活性が上がるのかは不明だが、釣れるのは間違いない。ボイルしている状況には最強かもしれない。
前後にプロペラのついたモデルと後ろにしかついていないモデルがあるが、ただ巻きのときは前後についていた方が安定して引くことが出来る。
後にしかプロペラが無いモデルは、移動距離を少なくしたアクションが得意なためピンポイントを攻略できる。
おすすめチヌトップルアー紹介
チヌトップでおすすめなルアーを紹介してみよう。と言ってもチヌのトップウォーターでよく釣れるルアーと言うのはブラックバスなどの他の魚と基本的に同じで意のままに動かせる動かしやすいルアーがよい。そんな動かしやすいルアーをいくつか紹介してみる。
ポップX
こちらも傑作中の傑作ルアー。ポッパーではあるものの首振りが得意で移動距離を抑えてネチネチとアクションできるペンシルとして使うことが多い。ウォータースルー構造のカップによりエサの生み出すバブルを発生させるなど他のルアーでは代替不可能なルアーである。よく使うというのもあるが恐らく一番これでチヌを釣っている。
メガバス・スイホウ
小粒で食わせやすく、しっかりとしたスプラッシュを出せるのでとにかく強いルアー。
ザラスクープ
永久不滅とも言えるペンシルベイトの傑作ルアー。誰にでも動かしやすくボリュームがあるのでアピール力が高いルアー。板オモリを貼り付けるなどカスタムする人も多い。
サミー
バス用ペンシルベイトの名作中の名作であり、自由自在に動かすことのできる優秀なルアー。85、65あたりのサイズをよく使うがとにかく釣れる。私の中では必須ルアー。
レッドペッパー ジュニア
これもルアー釣りを長くしている人なら知らない人はいない名作中の名作ペンシルベイト。ナチュラルの極みとも言える動きで生きた小魚を演出できる。すれてきたと感じた時や、出ても食い切らないという状況で使うことが多い。欠点はナチュラル過ぎてアピール力が無く、垂直浮きタイプなので遠投すると波に隠れて見づらいところか。
TDペンシル
このルアーも何十年も使い続けられている名作ルアー。ポップXよりも前からウォータースルー構造を持ったルアーで、元々バスルアーとして作られたものの今ではソルトのトップウォーターの定番となっている。長く使われるだけあって動かしやすく釣果も然り。
ベビートピード
スウィッシャーの定番中の定番ルアー。ただ巻きでもスクリューが周り魚を誘うが首振りをさせて誘ったりも出来る。風が強い状況などでペラの出すスクリュー音が効くことが多い。活性が高くチヌが魚を追っている状況に出会った時、投げたいルアーで出たポイントを通すだけで食ってくる。
チヌのトップゲームまとめ
チヌはトップ以外でも釣れる魚であるが、トップで釣ると興奮度が非常に高く、とても面白いので非常におすすめ。
チヌトップの魅力は目でバイトが見えるということだけでなく、魚のサイズが大型サイズ中心となることもメリットの一つ。底ズルのチヌゲームだと小型が多く反応する事があるが、トップの釣りだと40センチ以上の大型のチヌが中心となる事が多い。
おそらく大型の個体ほど底の虫餌ではなく、表層付近の小魚を好んで食べているためだと考えられる。
是非ともこのページを参考にしてトップウォーターで大型のチヌをゲットして欲しい。