ヒラメと聞くと海底に潜り、目だけを出して獲物を待ち伏せその大きな口で襲い掛かるイメージをお持ちの方が多いのではないだろうか?
ヒラメは実は非常によく泳ぎ回って獲物を捜し求めている魚で、底の方を狙えばいいというような魚ではなく、表層を泳ぎ回るイワシを追ってボイルすることもある貪欲なフィッシュイーターなのである。
時に80センチを超えるサイズがサーフから狙える魅力的な超高級魚であるヒラメ。
その超人気ターゲットであるヒラメを釣るための基礎知識をご紹介するので参考にして欲しい。
目次
ヒラメ基本知識
ヒラメは大きさによって呼び名が変わる魚で、ヒラメというのは40センチ以上のことをいい、それ以下はソゲという名前で呼ばれる。ちなみに60センチ以上のものは座布団と呼んだりする。
ヒラメのシーズン
ヒラメのシーズンは秋から冬にかけて。ベイトさえ接岸していれば周年釣れるがこのシーズンが一番脂が乗ってうまいからだ。
ちなみに7~8月の産卵後のヒラメは全然おいしくないので猫も食わないということわざがある。夏は同じく砂浜で釣れる旬のマゴチを狙うのがおすすめ。
ヒラメタックル
ウェーダー+ライジャケ
まず、サーフからヒラメ釣りをするなら必要なのがウェーダーとライジャケ(ライフジャケット)である。
ライジャケは命を守ることと収納で活躍する。
荷物は基本的にライジャケのポケットに入るくらいだけ持って動くのでウェーダー用のライジャケを買っておくと収納などの使い勝手がいい。収納の少ない自動膨張はあまりおすすめしない。
ウェーダーは色々あるがチェストハイ(胸元まであるタイプ)のものを買っておけば間違いない。
水に立ちこむというよりは波が足元にかかるのを防ぐためのアイテムと考えた方がいい。意外と波は読めない時が多いのでひざ上まで立ちこむと危ないと考えた方がいい。
5分に一度とか20分に一度くらいの割合で普通の3倍くらいの波が来る・・・。
-
遠浅ならウェーディングで釣れ!ウェーダーの基本知識まとめ
遠浅な砂浜や河川などに入って立ち込んで釣ることをウェーディングとも言うが、これに使うのがウェーダーという昔で言うとゴム長とか言われていた腰まである、長靴とズボンが合体したようなウェア。 このページでは ...
夏場はクロックスなどを履いて短パンで立ち込むのもいいが砂が荒いと足の裏に入って結構痛い。
ヒラメロッドについての基本知識
まずロッドであるが、サーフで狙うヒラメ釣りの場合港湾用のシーバスロッドでは流用が難しい。
なぜか?
やったらわかるがそれなりに波があるポイントだと波頭にラインがついてしまいうまくルアーを操作できないからだ。
波の向こう側にルアーを投げてちゃんと足元まで巻いてくるには最低でも9.6フィートはあった方がよいだろう。10フィート以上あると重さもそれなりに気になってくるので軽い竿を選んで買ったほうがよい。
ロッドの固さはライト、ミディアムライト、ミディアムなどの固さがあるが、サーフでのヒラメ狙いならミディアムライトロッドが扱いやすくおすすめである。
だが、ミディアムだと固すぎて軽いルアーは扱いづらいというのがあるが、不意に青物が回ってきた時にメタルジグを遠投する時や、引き重りのするバイブレーションを使うときなどには必要となる。
おすすめヒラメロッド
ヒラメリールについての基本知識
ヒラメ用のリールはシーバス用のリールなどの流用でもさほど問題は無い。大体大きさで2500番~3500番あたりでロッドにマッチしたサイズを選べばよい。
小さなリールは軽くてよいがパワーが無いので重いルアーを使い続けると疲れる。長い竿を使うので若干大きめに感じるくらいのリールの方が竿とのバランス的にも疲れにくい。
おすすめヒラメリール
ヒラメのライン
サーフゲームのヒラメで使えるラインはもうメインラインPEでリーダーはナイロンかフロロの合わせ方が一番である。昔はナイロンのメインラインというのもあったが飛距離が重要なサーフではナイロンのメインラインというのはデメリットでしかない。
0.8号~2号くらいのPEにFGノットかSFノットで20ポンドくらいのナイロンかフロロのリーダーを結んでルアーをつけると良いだろう。
おすすめメインライン → バリバス アバニ シーバスPE、東レ・シーバスPEなど。
リーダーラインは、クレハ(KUREHA) シーガー グランドマックスがおすすめ
参考:釣活オススメ!簡単で丈夫なノット(糸の結び方)動画まとめ
ヒラメ用のルアー
ルアーだが、基本的にヒラメだからといって大きく違うということは無く、ソルト用のルアーを使えば良い。冒頭にも書いたが、ヒラメは表層のイワシを追ってボイルすることもある魚なので表層系のミノーでも問題なく釣れる。逆に表層系のルアーの方が高活性時のヒラメのレンジにマッチしてよく釣れる。
実績ヒラメプラグ → ダイワ・ショアラインシャイナー、アイマ・魚道110MD、シマノ エクスセンス サイレント アサシン、デュオ(DUO) ビーチウォーカーバイブ 100Sなど
遠浅な場所であったりヒラメが岸寄りにいない時などメタルジグの遠投が効く状況もあるため必ず20グラムと30グラムのメタルジグは用意しておく方が良いだろう。
あと、重要なのはヒラメは死魚も積極的に食する魚であり、漁港でこぼれたイワシを狙って集まることも有るほど。なのでワームへの反応はすこぶる良くてどうしても釣りたい時はワームをゆっくり動かすとよい。
参考サイト↓
あると便利なアイテム
ヒラメは歯がすごくて掴みにくいのでフィッシュグリップはあると重宝する。
ヒラメのいるポイント
沈み根を探せ!
ポイントは根の点在する遠浅な砂浜。ヒラメは砂浜が好きだが根の荒い場所も好き。やはり障害物があると獲物を追い詰めやすいからだろう。なので広い砂浜でも根があるかどうかがその場所が好ポイントとなるかの分かれ目になる。ワームで底をズル引きしたりして根があるかどうかを探ったりすると良い。
河は枯れても一級ポイント
根がわからない時や根が無い砂浜の場合はまず、河口がポイントになる。水がかれていても地下水が湧き出ているのでベイトが集まりやすくポイントになる。ただし、わかりやすいポイントであるため人が入りやすくスレている場合が多い。それでも魚が集まりやすいポイントなので空いていたら必ずチェックしたいポイントだ。
最高のヒラメスポット離岸流
次に、離岸流。これは見極めが難しいが、波が沖へ流れている場所。水面に違和感がある場所がそういう場所であるのでよく見て狙って欲しい。
見分け方その一・川のようなざわつきが見られる。
岸から沖へ流れ出しているため、川のように見えることがある。
見分け方その二・白波が途切れる。
白波が立っている時、途切れているか、もしくはちょっと途切れそうになっている場所は怪しい。
最終的に離岸流にルアーを投げてみる。
ルアーを投げてみてリールを巻かないのにルアーが泳ぐようならそこは離岸流になっている。流れが沖に向かって発生しているから、巻かなくてもルアーが泳ぐのである。
離岸流を見つけることが出来るとベイトがたまりやすい場所なので連発することもよくある。
あとは、いうまでも無いと思うがベイトフィッシュが居る場所。砂浜の場合ヒラメなどのフィッシュイーターによって追われ、イワシなどが打ち上げられていることがある。そういうのを見つけたらその近くにフィッシュイーターがいることは間違いないのでルアーを投げまくろう。
ヒラメを釣る方法
ヒラメを釣る方法の前にヒラメを釣る時間について書いておくとまず朝まずめは絶対に外せない時間帯。ひらめを釣る時は時間を釣ると考えておいた方が良いほど時合に釣果が集中する。朝まずめはその時合なのでこの時間は外せないのだ。大体太陽が目線より上に昇ったら朝まずめ終了。この時間で帰るヒラメ師もいるくらい重要な時間帯である。
もちろん昼間釣れないわけではないので朝から晩まで粘るのもよいだろう。活性は朝まずめより落ちるので底の方を狙うとよい。
ルアーでの釣り方はサーフからのシーバス、青物などとそれほど変わらない。ルアーを沖へ投げて巻くだけ。トウィッチなどのロッドアクションを入れることもある。かなり追ってきて食うこともあるので足元まで気をぬかずリトリーブする。
ルアーでは中々釣れない状況の時はワームを使う。ワームは生きエサのように止めておいても釣れるのでゆっくり竿でサビいて竿を戻しながら糸ふけをリールで巻き取る。竿を戻している時はワームは止まっているのでそのときに食いつくチャンスが産まれる。丁寧に底を取りながらずるびいてあまり動かない魚を誘って釣る。
ワームを使用する時に使うジグヘッドなのだがメガバスのボトムスラッシュというアイテム。これはブラックバスがよく釣れるチャターベイトと呼ばれるアイテムなのだが頭の部分の金属プレートがただ巻きで振動することでワームが生き物のように動くすごいアイテム。
もちろんヒラメにも振動の効果は絶大でものすごい釣果を叩き出している。
このアイテムを使う時は底の方を他のハードベイトのように一定速度で巻いてくるだけでよい。
ワームは10〜15センチ(5〜6インチ)程度のイワシっぽいワームなら何でも良いがメガバス・スーパースピンドルワームやエコギア・パワーシャッドなどが実績が高い。
最近のルアーではコアマン(COREMAN) VJ-16 バイブレーションジグヘッドも釣れると評判になっている。
他にもヒラメは真鯛用のかぶらで釣れることも知られているし、インチクと呼ばれる漁具でも良く釣れる。このことから漁具系のルアーも持っておいて損はない。動かし方はただ巻きメイン。
ヒラメをえさで釣るときはあたりがあっても5秒くらいは待ってから合わせるのが一般的であるがルアーの場合は一切いらない。ワームの時はくわえて暫く離さないので食い込むまでとめておいても良いがルアーの場合はバイトは一瞬なので当たった瞬間合わせる。
ヒラメの引きは強いが10フィートのロッドでやり取りすればそれほど心配なく引き寄せられる。注意したいのが波にもまれて魚が外れてしまうこと。打ち寄せる波に魚を乗せながら巻いてくれば波打ち際にヒラメをつれてくることが出来るだろう。
釣れたら大きさをチェックしてキープサイズだったらビニール袋に入れて砂に埋めておこう。ちゃんと目印をつけてわからなくならないようにしておく。基本的に移動しながら釣りをしていくのがヒラメ釣りなのでクーラーボックスは邪魔。荷物は最低限に。
魚の処理が終わったらすぐに次の一匹を狙いたい。時合が続いているうちは連発する可能性が非常に高いからである。
ヒラメ豆知識コーナー
養殖か天然か?
ヒラメは資源保護のため稚魚を養殖して海に放している。そのため自然界で釣れるヒラメでも放流魚が混じる。放流魚は大体が裏に模様が入るパンダヒラメとなるので真っ白の天然と区別できる。
ヒラメの料理
ひらめの食べ方はやっぱり刺身が一番である。エンガワは脂が乗っていてコラーゲンもたっぷりで非常に美味。ちなみに、回転寿司で回っているエンガワはヒラメに似たオヒョウという体長2メートルほどの巨大魚である場合がほとんど。
便利グッズ
タックルを砂浜におくとリールに砂が入って壊れることがあるので以下の様な折りたたみの竿立てを用意しておくと便利。