PEラインというのは一般的に比重が0.9程度と水に比べて低く、何もしなければ浮くのが普通。投げたあと何もしなければ浮いているので上の図のようになる。
この状態だと水面に吹き付ける風の影響をモロに受けて水中を漂うルアーにも大きな影響が出るのでPEラインを使う時に風が出るととても使いづらい。
そこで今回は使いづらいPEラインの使い方の基本について紹介していく。
キャスト後すぐにスプールを押さえてラインの出を調整する
まず投げたらスプールから糸が出る量をコントロールするために指先でラインが出る量をコントロールする。これによって風でラインが出すぎないようにする。
軽くて風を受けやすいPEラインは糸を出しっぱなしにしておくと風に舞って無茶苦茶出ていき他の人と絡まったり、木などに引っかかったりしてしまうおそれがある。基本的なことだが糸が出すぎないようにするのは重要。
竿を下げて糸を水面につける
キャストしたあと、風が吹いていたりすると中々水面にラインがつかず、横風だったりするとものすごくラインが出ていく時がある。この横風にラインが流されルアーもそれによって流され狙っていたポイントから遠ざかることになる。
こうならないようにするためのテクニックとしてルアーをキャストしたら早い段階で水面にラインをつけてしまうことが有効。これをフライフィッシングの用語でラインメンディングと言うがPEラインを使う上でもとても重要な操作となってくる。
何もしなければ浮くので底は攻めづらい
ラインが浮いている状態から普通に巻くとルアーは浮き上がる力が強くなる。その為軽いルアーを使っていると上に持ち上がり底が攻めづらい。ナイロンラインやフロロカーボンラインより浮いている状態になるのでPEラインを使う場合は重いオモリを使うなどした方がよい。
ただ、エギングなどルアーを底から跳ね上げさせて釣る釣りの場合アピール力が高まり効果的な時もある。ノーシンカーで中層を攻めたりする時もゆっくりと中層を漂わせる事ができ、ラインの動きでアタリを取り易いなどのメリットもある。
伸びないので合わせ切れに注意
非常に伸びが少なく衝撃によってラインが切れることがある。その為合わせる時はゆっくりとスピードを早めるスイープフッキングを心がけると良いだろう。電撃フッキングだと細いラインの場合合わせ切れしやすい。
摩擦に弱いので根ズレに注意
PEラインは細い原糸を撚り合わせて作らている場合が多く、コーティングの質にもよるがちょっとした摩擦であっという間に切れてしまうことが多い。
特にコンクリート護岸のえぐれているところに突っ込まれたりするとラインが擦れやすく切れやすい。リーダーを付けていない場合は歯の荒い魚に飲まれた場合歯ズレであっさり切れてしまうことすらある。
対策としてはやり取りを慎重にすることと出来る限り長めのリーダーを装着すること。1ヒロから2ヒロほどリーダーを入れておけば足元の障害物に潜られてもまず問題ないだろう。
メンテナンスで長く使う
「PEにシュ」などのコーティング剤を吹き付けることで長く使うことが出来る。
フッ素コーティングをしておけばラインが絡まったときなどに滑りが良くなり取れないかなと思うレベルの結び目でもスルッと抜け易くなる。毎回コーティングするのが理想だが2〜3回に一度ぐらいの頻度でもかまわないのでコーティング剤はしておくのがおすすめ。
ささくれたら切って使う
PEラインは長く使っていると段々と表面がささくれてき始める。こうなったら弱っている証拠なのでその部分を切って使うと良い。
大体ささくれが目立つのはラインの先端5メートル以内の場合が多く、2〜3回釣りに行ったらチェックして弱ってそうなら切っておくぐらいで良い。
全体的に色付きラインの色が消えてきたり、くたびれてきたと感じたら他のリールと裏表を入れ替えることで使っていない部分を使うことが出来るのでおすすめ。
PEラインの使い方まとめ
伸びが少なく引っ張り強度が高いというメリットから最近様々な釣りで使用されるようになってきたPEラインだが使い方がわかっていないとトラブルが頻発してとても使いづらいラインと感じてしまう。
このページに書いたポイントに気をつけて使ってくれれば少しはPEラインを使いこなせるようになると思うので是非試してもらいたい。